高齢者の免許更新は認知症テストがあるけど
高齢者の親を持つ子供からしたら、親が認知症なんじゃないか?免許の更新の時に認知症のテストがあるだろうけどその前に事故を起こしてしまうかもしれないと不安ではないでしょうか。
今の日本では70歳以上であれば運転免許更新前に『高齢者教習』の受講が必要ですし、75歳以上になれば『認知機能検査』を受ける必要があります。
しかし、免許が更新されるよりも前に、すでに危ない運転をしている親が心配な人へ認知症のテストである『認知機能検査』の内容と実生活でできる簡単な認知症テストを紹介します。
認知機能検査の内容
もくじ
時間の見当識
検査を受けた時を回答します。
何年の何月何日で何曜日の今は何時か。
手がかり再生
イラスト(絵)が描かれたボードを見て記憶します。
その後、質問に答えます。
例えば、オルガンの絵があり『この中に楽器があります。それはなんですか?』に対して『オルガンです』と答えられれば正解です。
別のパターンとして、多数の数字がかかれ書かれている中で指定された数字にのみ斜線を引くというものもあります。
時計描画
時計の文字盤を書き、その中に指定された時刻の短針と長針を書き込みます。
点数によって講習の時間と金額が変わる
検査から結果の通知まで30分程度で終わります。
検査の結果は3段階に分けられます。
76点以上 2時間講習(5100円)
75点以下 3時間講習(7950円)
48点以下 免許更新までに医師の診断を受ける
医師の診断で認知症と診断された場合はもちろん運転免許の更新はできません。
運転免許の期間が切れると、免許を返納した時に貰えて、身分証明書のかわりとなる『運転経歴証明書』が貰えないので注意が必要です。
事故を起こして免許を取り消し(通称 免取り)されても申請できないので注意が必要です。
実生活での危険運転のチェック
上記で認知機能の検査(テスト)の内容を軽く紹介しました。
軽くしか紹介してない理由は、認知機能のテストはなかなか家族間で行うのが難しいからです。
免許を更新するためにみんなやっていることであればやりますが、自分の子供にさっきの試験官のように
『これはオルガンです。音楽を奏でるのはそれでしょうか。』
などと言われたら馬鹿にされていると感じる人もいます。
こんなこともできないんだから免許を返納した方がいい。なんて言われてもプライドが傷ついてなかなか受け入れられません。
そこで、普段の生活やたまに里帰りした時に認知症や加齢で危険な運転が行われてないかチェックするポイントを紹介します。
大きく分けて3つのポイントが低下してないか確認します
・認知機能
・運転に必要な身体機能
・安全確認
認知機能の低下
認知機能が低下すると判断が遅くなったり、物事に注意が向かなくなり車を運転するのがとても危険です。
【チェック項目】
・家を出る前に鍵や財布をよく探している
・車がまっすぐ走れずふらついている
・狭めな駐車場に何度も切り返して入れている
・車に傷が多い
運転に必要な身体機能
アクセルとブレーキを踏むのは簡単ですが、微妙なタッチで微調整するのは体が衰えてきた高齢者にはなかなか難しくなってきます。
【チェック項目】
・停止線よりも前や過ぎてから止まる
・ハンドルやブレーキングが急でないか
安全確認
認知機能と関連しているのですが、運転者は危険がありそうな所を予測して安全確認することで事故を未然に防いでいます。
安全確認をしなくても死角からなにも飛び出してこなければ事故にはなりません。
しかし、確認も予測もしてないので、もし飛び出してきたときは大きな事故になりやすいです。
【チェック項目】
・左折する時に巻き込み確認してない
・右折の時に歩行者を確認しているか
・同乗してヒヤっとした
気になるポイントを見つけてもいきなり免許返納を進めるのではなく、車がなくなっても支障なさそうか、代行案を提案できるのかを見極めましょう。
このままでは危険で事故の被害者だけでなく加害者にもなる危険性を感じたら、自分だけでなく家族や親せきにも相談してみるのもおすすめです。
免許返納後、車がつかえなくなってからどうするかも、ある程度決めてから話さないとなかなか受け入れてもらえません。
免許の返納を進めるためのデータや説得のポイントはこちら ⇒免許の返納【高齢者】